| ●改「正」介護保険法でどう変わる? |
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| 自治体と住民の手腕にかかる |
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![]() 2000年にスタートした介護保険制度。先の国会で、初めて介護保険法の改「正」が行われました。この10月から介護保険3施設の利用者負担が増加するのを皮切りに、来年の4月から制度が大きく変わります。 社民党は、国の費用負担の削減のみを目的に、国民の負担を重くし、サービスの抑制を行う同法案に反対しました。とはいえ、介護保険は保険者である市町村と住民がつくる制度です。わが町の介護保険制度をどのように変えていくのか。自治体と住民の手腕にかかっています。以下、改「正」の主な内容を点検してみます。 ●軽度の要介護者約160万人のサービスが変わる(2006年4月1日から) 軽度の要介護者(現行の要支援と要介護1の多く)は、介護保険制度が予防重視に見直されたことで、来年の4月から「介護予防サービス」を受けることになります。そのため、これまでの家事援助サービス(炊事、洗濯など)を、そのまま受けることは非常に難しくなります。在宅で自立した生活を続けるためには、ケアプランをつくる保健師の理解を得て必要なサービスを自ら守ることになります。(左図「介護サービスの流れ」参照)今回、介護予防サービスの目玉として筋力向上トレーニングが登場しました。気になるのはその効果ですが、厚生労働省の市町村モデル事業でも明確な効果は認定できませんでした。 そもそも、介護を必要とするお年寄りは身体的に何らかの障害があり、筋トレの対象となるのかどうか疑問が残ります。また、筋トレは継続しなければ意味がありません。高価な器械、専門のスタッフを要する筋トレは、その費用が保険料にはね返りかねません。自治体で介護保険事業計画を立てる際に、地域にあった内容を考える必要があります。 「地域支援事業」(左図の左下)が新設されたことにより、要支援・要介護になる恐れのある高齢者(認定で自立)についても介護予防事業が行われます。地域支援を強めることは大切ですが、現行の老人保健事業等が同事業に再編されるため、国の費用負担の減額分は保険料に上乗せされることになります。 要介護2〜5の方については現行とほぼ同じです。(左図の右下)在宅で暮らす重度の高齢者について、今回、目に見える改善点がなかったことは残念です。 〔新予防給付の創設〕 @要介護認定区分の変更 現在の要介護認定区分6段階(要支援、要 介護1〜5)を7段階(要支援1〜2、要 介護1〜5)に変更。 A新予防給付の対象者 要支援1〜2(現在の要支援と要介護1の 7,8割)、約160万人 Bサービスメニューを介護予防重視(要介護状態等の軽減または悪化の防止)の観点から変更 ・予防通所介護(筋力向上トレーニングなど) ・予防訪問介護(調理指導など自立を促す支 援・手助け) ・訪問看護(栄養改善、口腔ケアなど) C新予防給付の対象となる方の審査・判定は、介護認定審査会で行う D介護予防のケアプランは作り手が変わる 現在、ケアマネジャーが行っているケアプランの作成は、来年4月から自治体の「地域包括支援センター」で保健師などがつくることになります。定期的にサービスの効果を評価しプランの変更が行われます。 ●介護3施設の居住費・食費を全額自己負担に(2005年10月1日施行) この10月から、介護保険3施設(特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設)の居住費(室料・光熱水費)や食費(食材料費・調理費相当)が、保険給付の対象外(自己負担)となります。通所サービスの食費、ショートステイの食費(個室利用の場合は居住費も負担)も同様です。 厚生労働省の試算によると、最も重度の要介護5で、特養ホーム4人部屋に入所する人(モデルケース)の場合、現在5万6千円の負担が、8万7千円に上がります。個室の場合の自己負担は、現在10万円前後の負担が13万4千円に上がります。 所得の低い方には利用者負担の上限が設定(下表参照)されていますが、収入が年金のみの場合、手元には数万円しか残らないケースが多数出てきます。 ●大幅な税制見直しで高齢者に何重もの負担 先の税制改「正」により、公的年金控除額の引き下げ、老齢者控除・配偶者特別控除の廃止で、これまで住民税非課税であった世帯が課税世帯となるケースは、概算で100万件にのぼるといわれています。 税制の見直しは、国税・地方税のアップにとどまらず、国民保険料、介護保険料のアップ、さらに介護保険施設を利用している場合は、居住費・食費の負担軽減の対象外となるなど、何重もの負担がのしかかってきます。厚労省は、大幅な負担増となるケースについては、段階的に保険料を引き上げる仕組みを導入し、2年間をかけて激変緩和を行うとしていますが、高齢者の生活が立ち行かなくなる事態も予想されます。 ●抑制策が効いても保険料は上がる 今回の見直しにより、厚労省は今年度の保険給付を1千3百億円、平年度ベースでは3千億円減らせるとしています。現在の月額保険料は全国平均で約3,300円。06〜08年度の月額保険料は4,300円に上がる見通しでしたが、厚労省は、この改「正」によって月額3,900円に上昇をおさえられるとしています。 但し、新予防給付の効果は現段階では未知数です。介護予防事業が想定通り進まなければ、09〜11年度の保険料は4,500円、12〜14年度は5,200円まで上昇せざるを得ないと厚労省は試算をしています。 ●その他 ・地域密着型サービスを新設(各市町村の権限で、小規模施設など地域の事情に応じたサービスを独自に導入できる) ・保険料設定を細分化(第1号保険料の設定区分を5段階から7段階にする) ・介護事業者の規制見直し (指定更新申請導入、事業所情報の開示を義務付け不正を防ぐ) ・痴呆の名称を「認知症」に改める ・被保険者・受給者範囲の拡大(附則「09年度を目途に所要の措置を講じる」) |
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以上